最先端のがん治療として知られるのが遺伝子療法です。これは文字通り遺伝子を活用してがんの治療を行うものです。

ガン細胞とは正常な細胞が変化したものですが、その要因には遺伝子が関わっていると言われています。遺伝子が生活環境などによって傷ついた場合に誕生するのです。そこに遺伝子を注入することによってガン細胞の増殖を防ぐことができるのです。

遺伝子療法にはいくつかの種類があり、それぞれ研究が進められている状況ですが、現在もっとも広く行われているのが免疫遺伝子療法というものです。これは体内から免疫機能を司るリンパ球を採取し、サイトカイン遺伝子によって免疫力を強化してから体内に戻すという方法です。乳がんなどで特に高い効果を発揮するといわれています。

また、細胞をガンから守り、体の免疫力を高めてくれる遺伝子を注射などで体内に注入する方法もあります。これによって傷ついた遺伝子を修復しつつ治療効果を得ることができます。これは肺がんや大腸がん、前立腺がんなどでとくに有効といわれています。

そのほかにももともと人体に存在しない遺伝子をガン細胞に注入し、その上でプロドラッグという毒性をもたらす薬剤を投与することでガン細胞を死滅させる方法もあります。これは脳腫瘍に効果的であることが研究で明らかになっています。

遺伝子療法は現在もまだ研究途上な面がありますが、それだけに今後の進展が期待される分野でもあります。すでにがん治療の選択肢として取り入れている医療機関もあるので興味がある人は調べてみてはいかがでしょうか。

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